ISYE6501x: Introduction to Analytics Modeling を無事に修了した
5ヶ月かかって無事にGeorgia Tech Universityの“ISYE6501x: Introduction to Analytics Modeling”を修了しました。このコースは、同大学がEdXで提供している “Analytics: Essential Tools and Methods MicroMasters program”のうちの1つ目のコースです。
Analytics Modellingとは
ここでいう「Analytics Modelling」とは、分析対象を数学的にモデル化したり、振る舞いを理解したり、将来の状況を予測して、意思決定を支援する学問分野です。機械学習だけでなく、統計モデル、確率分布、シミュレーション、最適化など様々な手法について解説されています。
コースのアウトライン
1週目から12週目は各手法について、産業界での事例、数学的理論(の直感的な理解方法)、手法を適用する上での注意点、演習(Rでモデルを構築・評価)と進みます。 13〜15週は、ケーススタディとして、電力会社・小売・データのマネタイズといった実際に仕事で出会いそうなケースについて自分で提案書(利用するデータ、モデルの組み合わせ)を書きます。 なお、課題は全てピアレビューで評価されます。
- Week 1 Introduction, Classification
- Week 2 Validation, Clustering
- Week 3 Basic Data Preparation, Change Detection
- Week 4 Time Series Models
- Week 5 Basic Regression
- Week 6 Advanced Data Preparation
- Week 7 Advanced Regression, Tree-based Models
- Week 8 Variable Selection
- Week 9 Design of Experiments, Probability-based Models
- Week 10 Missing Data, Optimization
- Week 11 SPRING BREAK
- Week 12 Optimization, Advanced Models
- Week 13 Discussion Cases – Power Company Case
- Week 14 Discussion Cases – Retailer Case
- Week 15 Discussion Cases – Monetization Case
コースを受講した動機
元々は、私自身がデータエンジニアを4年近くやっていて、今後のキャリアではデータ分析や機械学習など分析よりにシフトすることを考え、その目的にふさわしいコースを探していたところ同コースを見つけました。同大学は、Business AnalyticsのOnline Masterのコースも提供していますが、そちらは2-3年、学費で100万近くかかります。入門だけに抑えたMicroMasters programは、1年未満でもっと安いので、とっかかり安いと考え、コースを受講して見ました。
受講して感じた感想
このコースは伝統的・古典的な手法を中心に扱っており、どちらかというとアナリスト向けな印象は受けるものの、機械学習を含むAnalytics Modelingの原理が理解できます。流行りものの機械学習の動向を追いたい人のためのコースではなく、あくまで普遍的な数学的な理論、原則(モデル評価の考え方)を知りたい人向けだと感じました。 これまで受けたDeep LearningやTensorflowのコースは、コードを動かすことを主眼に置かれていて、モデルの原理をあまりよく学べないという不満を感じていました。それに比べると、こちらのコースは、私の嗜好に合っていたと思います。
受講上の注意点
課題で利用する言語がRであり、開発環境やRの言語に慣れていないと冒頭はかなりつまづきます。全体的にサンプルコードが提供されていない状態でいきなり分類モデルを作れと言われるため、最初はかなり焦ります。 事前にチュートリアルを実施し、簡単な文法を理解してから受講した方が良いと思います。また、書籍もいくつか手元にあった方が良いと思います。私は、以下をよく参照しました。
最後に
さて、“Introduction to Analytics Modeling”については以上です。次のコースとして、”Data Analytics for Business コースのもすでに受講中です。修了したら、またブログで紹介したいと思います。