新加坡マスオさん日記

シンガポールで働くソフトウェアエンジニアが想う日々の徒然

Long Term Visit Pass(家族ビザ)を取得した

昨今のCOVID-19の影響もあり、2019年12月から勤めていたスタートアップからレイオフされてしまいました。退職すると退職日に保有しているEmployment Pass(就労ビザ)が失効し、1ヶ月の猶予を置いて、国外退去になってしまうため、急遽、シンガポール市民権あるいはPR保持者の家族向けビザである Long Term Visit Pass(LTVP)に切り替えました。この記事では、LTVPの概要や他のビザとの違いなどを書きたいと思います。

Long Term Visit Passとは?

Long Term Visit Passは、ICA (Immigration and Check point Authority) のWebサイトにある通り、シンガポール市民権あるいはPR保持者がスポンサーとなり、その家族をシンガポールへ長期的に滞在させるためのビザです。なお、あくまで家族であることが条件なので、もしスポンサーである配偶者と離婚したりするとビザも失効することになるので、家庭の平和に気をつけましょう。

https://www.ica.gov.sg/pass/LTVP/pass_LTVP_apply

You will be eligible to apply/renew for Long Term Visit Pass if you are a:

Spouse of a Singapore citizen (SC)
Spouse of a Singapore permanent resident (PR)
Child (aged under 21) of a Singapore citizen (SC) or Singapore permanent resident (PR)
Parent of a Singapore citizen (SC) or Singapore permanent resident (PR)
Graduate from an Institute of Higher Learning seeking employment in Singapore
Mother or Grandmother of a child or grandchild studying in Singapore on a Student’s Pass
Visitor seeking permission to give birth in Singapore

Dependent Passとの違い

リクルータと話をする際にLTVPを保持していると言っても、Dependent Passと勘違いされますが、LTVPとDPは別物です。

https://www.mom.gov.sg/passes-and-permits/dependants-pass/key-facts

  • LTVPはシンガポール市民またはPR保有者の家族向け、DPはEPあるいはSpass保有外国人の家族向けです。
  • また、DPは配偶者か未成年の子供にしか発行できないようですが、LTVPは親などより幅広い範囲の家族に適用できるようです。

LTVP のメリット

  • LTVPの有効期間の間(最長で2年間)は、無職でも合法的にシンガポールで滞在できます。
  • LTVPを申請する際に働きたい旨の意思を表明すると(チェックボックスにチェックを入れるだけ)、LTVP 発行時にMoM (Ministry of Manpower) から Pre-approved Letter of Consent という文書が発行され、合法的に働けるようになります。

就労に関してEPとの違い

EPは、外国人従業員比率に制限があるのに対し、LTVPはその制限がありません。ICAのWebサイトにも「No foreign worker levy or quota required」とあります。この外国人雇用数の制限は企業にとっても頭痛の種です。小売など大量の外国人を雇用する業務形態の会社の場合、例え、EPを取得したとしても配偶者がシンガポール人だと分かるとLTVPに切り替えてくれないか相談されることがあります。

なお、Dependent Passも外国人就業者数の制限に含まれません。https://www.mom.gov.sg/passes-and-permits/dependants-pass/key-facts

LTVP の申請方法

ICA | Spouse of a Singapore Citizen (SC)

こちらは、申請者がシンガポール市民あるいはPRの配偶者の際の申請方法です。 提出するものは、だいたいEPやPRの時と同じです。申請者が働いてなくても、申請できるので、申請者むけの書類は多少少ないですね。

From the foreign spouse (applicant)
- Passport biodata page
- Disembarkation/ Embarkation (D/E) card
- Your recent passport-sized, digital, colour photograph taken within the last three months. Please click here for photo guidelines.
From the Singapore citizen spouse (sponsor)
- Identity Card
- Income Tax Notice of Assessment for the past three years, and Central Provident Fund (CPF) Statement showing monthly CPF contributions for the past 12 months
- Letter of employment, stating date of commencement, designation and monthly salary. For those who are self-employed, a valid registration certificate from the  Accounting and Corporate Regulatory Authority (ACRA) and the company’s Profit and Loss Statement for the past 12 months.

From both spouses (applicant and sponsor)
- Certificate(s) showing highest level of academic qualification
- Marriage certificate
- Divorce certificate(s), if either or both of you have been married before
- Letter of Long-Term Visit Pass Eligibility (LLE), if applicable.

LTVP の受け取り

オンラインで申請した後、2週間以内で審査結果がメールで送られてきます。申請が許可されていたらIn principle Approval(IPA)という書類をダウンロードできます。 この時点ではあくまで仮の許可です。ICAにLTVP受け取りの予約を入れ、実際に申請してLTVPのカードを受け取ると晴れて許可されたとなります。

オンライン申請で許可されていれば、基本的にLTVP受け取り時に拒否されることはないと思います。オンライン申請時に出した書類を紙で再提出させられるので、その点は不備がないようにしましょう。仮に不備があって受け取りできなくても、IPAの有効期限を延期することは可能なので、慌てなくても大丈夫です。

終わりに

この記事では、レイオフに伴うEPの失効でLTVPに切り替えたこと、またLTVPの概要について紹介しました。 現在、失業中で転職活動やっていますので、別途、シンガポールでの転職活動についても紹介したいと思います。